社会福祉法人 てしま福祉会
精神障害者 地域活動支援センター
咲笑(さくら)
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病気体験談集
'06. 9月13日「ためなが温泉病院・院内スタッフ向け説明会」体験発表より
重台 真輔
こんにちは。私は咲笑のメンバーで重台真輔です。
私の発病は、22歳の時です。きっかけは黒澤明監督の映画影武者のオーディションでした。1次パス2次パスでどんな役が付くか、ワクワクしていました。しかし、結局エキストラでした。その挫折感からかいろいろ耳に聞こえてきました。たとえば「ラジオが自分の声を聞いてる」とか「テレビが自分を見てる」などの幻聴、妄想や『電車にとびこめ』などの幻聴もありました。言うのも恥ずかしいのですが「外国の影武者に写っている」とか「20億円はいってる。」とかの幻聴があり、父にお前知ってるやろと父を責めました。そして、壁をけってへこましました。
私はこれらのことで頭が混乱して自分でもおかしいんじゃぁないかと感じていました。幸い母が同じ病だったので、父が病院へ行こうと言い、半年くらい悩み、診察に行き統合失調症と診断されました。当時の私は病院はこわいものだと思っていましたのでなかなか素直に入ることができませんでした。しかし、このままじぁ頭が混乱して生活は無理と思い入院しました。
そして、同じことを繰り返し21回入院しました。はじめは閉鎖病棟だったので、鍵がかかる「がっちぁん」という音でこんなに隔離というものが心をさいなむものかと思いました。そして、入院するたびにいやな思いをしました。入院するたび面会や外泊が唯一の楽しみで自由とゆうことがこんなによいものかと実感した次第です。
入院15回目で開放病棟に移りジュースもお金持たしてくれ飲めるようになり一日一箱だった煙草もお金を持たしてくれ自由に買えるようになり、消灯時間も9時から10時になりました。本当にむかしの病院から考えられないほどです。咲笑が出来てから5年は入院していません。咲笑ではアイスコーヒー入れたり、買い物に着いていたりしています。朝のモーニングサービスのチーフもやっています。
私はときどき家のことでパニックになることがあります。この前の豊中の豪雨でも床下浸水になりパニックになってどうしようかと思いましたが、幸い休みの火曜日に施設長の野田さんが咲笑にいたので電話して落ち着きました。このように少しのことでもパニックに陥ります。
そんな時、咲笑に電話すると落ち着きます。寂しいときや話し相手が欲しいとき、咲笑に電話すると、職員さんが出て、応対してくれるので、今までパニックに陥っても病院に入院しなくても助かっています。
話は変わりますが、生活面では、生活保護を受け、それにヘルパーを利用しています。ヘルパーさんには週に1度料理と洗濯・掃除をしてもらい、非常に助かっています。
そして今まで入院しなくてすんでいるのは、咲笑に行くと、仲間がいるからです。We are not alone. という言葉がありますが、咲笑に行くと、仲間がいることが大切なんだと思います。ありがとうございます。